横須賀コーヒーフェスティバル– tag –
-
喫茶録
枝先の白い花が、抽出台に春を置く|medium(鎌倉)
テントの内側は、音が一段落ちる。黒いケトルが並び、ドリッパーが銀色に光って、そこに——花の枝が一本だけ立つ。飾りではなく、呼吸の速度を揃えるための“間”みたいなもの。コーヒーが、味だけで終わらない場所の気配が最初からある。 第一章|「本業が別... -
喫茶録
香りの火種を、小町の路地で起こす|ignis(鎌倉)
鎌倉の小町は、歩幅が勝手に早くなる通りです。観光の速度、買い物の速度、言葉の速度。気づけば、呼吸が浅くなる。その流れから少しだけ外れたところで、湯気が“ひとつ低い音”で立つ店に出会った。深呼吸を促すように、香りが先に届く。飲む前から、身体... -
喫茶録
甘さで架ける、朝煎りの入口|kakyo(下北沢)
テントの白が、空の明るさをもう一段だけ上げていました。その前に、太い黒のロゴ。kakyo。「下北沢が、来ました!!」と黒板が言い切っていて、コーヒー・お茶・焼き菓子の順番が、いちばん自然に見える並びであった。この店は、“好き”の入口を増やすために... -
道具・グッズ
甘さの設計図、香りの余白|パティスリー・ラコンテ
テントの白が、冬の空をやわらかく反射していました。その下に並ぶのは、焼き菓子の袋と、手に取るだけで香りが立つようなパイの層。パティスリー・ラコンテは、ここに「定番」だけを置いていない。話を聞いて最初に返ってきたのは、はっきりした軸でした... -
喫茶録
土曜日の余韻が、平日へ滲む|andsaturday coffee & cakes
風が強い日ほど、コーヒーの香りは遠くまで届く。テントの白い天井に貼られたカードが目に入った。Pear, berry, chocolate。Melon, Vanilla。そして、Cranberry, Orange。フレーバーは説明ではなく、入口だ。舌の行き先を先に示してくれる。台の上には、豆... -
喫茶録
浅煎りの“輪郭”を持ち帰る|STORY BOX & coffee roaster
開場の空気は、香りを運ぶ速度だけが早い。テントの端で、ミントグリーンのドリッパーが並び、ライトボックスには大きく「ONLY LIGHT ROAST」。その宣言は、軽さの誇示ではなく、日常の呼吸を整えるための方針のように見えた。 “浅煎りは、味の主張ではな... -
喫茶録
厚木から、世界へ——甘みの座標を手渡す珈琲|厚木珈琲
冬の空気は、香りを遠くまで運ぶ。湯気の立つテントの中、抽出の音だけが薄く残り、コーヒーは「飲み物」より先に「空間」になる。厚木珈琲のブースに立つと、まず“説明”が過剰ではない。代わりに置かれているのが 地図。好みを言葉で詰めず、座標に置き換... -
喫茶録
砂糖のない甘さへ、湯温を落とす|ザ・コーヒーショップ(THE COFFEESHOP)
イベント会場の空気は、いつも少し急いでいる。人の流れ、紙カップの手触り、風の冷たさ。情報が多い場所ほど、味の記憶は薄くなりやすい。 けれど、このブースは黒が多い。布も、袋も、抽出の器具も。黒が光を吸って、余計なものを消していく。残るのは、... -
喫茶録
酸の輪郭、甘さの影|SPECIALTY COFFEE BEANS No.13(横須賀・衣笠)
白いテントの中は、光が均一で、影が少ない。均一だからこそ、道具の形がよく見える。湯の落ち方がよく見える。手の迷いがよく見える。 黒いドリッパーが三つ並び、紙カップが積まれ、カードが整列している。視界のノイズが少ない。布には SPECIALTY COFFE... -
喫茶録
甘さを焙煎で彫り出す|ALL SEASONS COFFEE(神奈川)
人の流れが速い場所ほど、コーヒーは「飲み物」に戻されがちだ。買って、受け取って、歩きながら飲んで、忘れていく。 でもALL SEASONS COFFEEの前だけ、足が一拍ぶん遅くなる。黒いバッグ、色の違うラベル、木箱に並ぶドリップバッグ。お菓子の籠がちゃん...
1