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浅煎りの“輪郭”を持ち帰る|STORY BOX & coffee roaster

開場の空気は、香りを運ぶ速度だけが早い。
テントの端で、ミントグリーンのドリッパーが並び、ライトボックスには大きく「ONLY LIGHT ROAST」
その宣言は、軽さの誇示ではなく、日常の呼吸を整えるための方針のように見えた。

浅煎りは、味の主張ではなく、暮らしへの配慮になりうる。
そんな予感から、今日はこの店の一杯を追いかける。

第一章|“POPUPとオンライン”から始まったロースター

STORY BOX & coffee roaster は、2020年に創業し、POPUPとオンラインストアを起点に活動を始めたコーヒー屋。世界的なパンデミックの影響で一時活動停止を挟みつつ、約2年を経て2022年3月に実店舗をオープンしています(公式サイト記載内容より)。

店が掲げるのは、忙しい毎日に“ほっと一息つける特別な時間”を届けること。
普段の生活に溶け込みながら、飲むたびに心を少しだけ豊かにしてくれる
——そんな「ちょっとした贅沢」を、浅煎り〜中浅煎りの焙煎で形にしている印象だ。

第二章|ブースで聞いた“こだわり”は、浅煎りの温度感だった

「こだわりや強みはありますか?」そう尋ねると、返ってきた答えは明快だった。

・浅煎りだけど、浅すぎない浅煎り
・日常に、ちょっとだけ豊かさを足すコーヒー

 さらに「家でお店の味に近づけるには?」の問いには、ECサイトのレシピを参照してほしい、という導線。
ここがきれいで、“飲んだら終わり”ではなく、家の台所まで店が延長されている感じた。

“店の味を家に持ち帰れる店は、店そのものが広い。”

第三章|買ったもの|ドリップパック(コーヒーバッグ)2種

1)エチオピア(黒)
表記:ETHIOPIA IDIDO Natural
味わいイメージ:Strawberry / Floral / Sweet
インタビューでも、エチオピアは甘みがしっかりしていて、午後のスイーツにも合う、
という話が出ていました。
“フローラル”と“甘み”は、たしかに午後の光と相性がいいんですよね。

2)タンザニア(白)
表記:TANZANIA ACACIA HILLS Washed
味わいイメージ:Green apple / Black tea / Balanced
こちらは「朝の目覚めの一杯で、すっきり」というおすすめ。
青りんごと紅茶の言葉だけで、口の中の輪郭がすでに軽い。

所作メモ|コーヒーバッグの基本

内容量:10g(1杯分)。
ホットの作り方(パッケージ記載)
1:コーヒーバッグをカップに入れる
2:沸騰直後のお湯を180ml 注ぐ
3:約3分 待つ
4:コーヒーバッグを取り出して完成

水出しアイスの作り方(パッケージ記載)
1:容器に水を200〜250ml 入れる
2:コーヒーバッグを1つ入れる
3:8〜12時間 置く(冷蔵庫推奨)

ここまで書いてあると、再現の難易度が一気に下がります。
“浅煎り=難しい”のハードルを、道具側で下げているのも良いところ。

第四章|家での再現TIP|“浅煎りだけど浅すぎない”を崩さない

・お湯は「沸騰直後」表記でも、注ぐ瞬間は少し落ち着かせる(ケトルで注ぐ間に自然に下がる)
・3分が基本、軽くしたい日は2分半/厚みを出したい日は3分半(味の好みで微調整)
・取り出した後、カップを一度だけ静かに回して味を均す(混ぜすぎない)

そして何より、店側が言っていた 「ECサイトのレシピ」 を参照する導線。
この“答えが用意されている感じ”が、家飲みを成功させる。

第五章|ペアリング|朝と午後で、豆が役割を持つ

エチオピア(黒):午後の甘み
焼き菓子、チョコ系、フルーツ系(いちご・ベリー寄り)、軽いクリーム
「甘み+フローラル」は、甘いものの余韻をきれいに整える

タンザニア(白):朝の輪郭
トースト、バター、ヨーグルト、柑橘、シンプルな朝食
「青りんご+紅茶」方向は、目覚めの“さっぱり”を作りやすい

喫茶叙景文 ~テントの中で、浅煎りが立ち上がる~

テントの白い布は、風を受けるたびに薄く鳴る。
音にならないその揺れが、街の喧騒を少しだけ遠ざけて、代わりに湯気の行き先を示してくれる。

浅煎り、という言葉は軽い。
けれど、軽いことは頼りないことではない。
むしろ、生活の上に余計な重さを載せないための、静かな技術だ。

ライトボックスの「ONLY LIGHT ROAST」は、旗ではなく誓いに見えた。
人の一日には、すでに十分な出来事がある。だからコーヒーは、その隙間に滑り込むくらいでいい。
それでも確かに、“味わった”と言える輪郭だけは残していく。

黒いパックは午後のために。
白いパックは朝のために。
同じ家の、同じ台所の、同じカップの底に、違う時間が住み分ける。

湯を注いで三分。
ただ待つだけの時間が、いつからこんなに貴重になったのだろう。
スマホを置き、窓の外の色を一度だけ見直して、戻ってきたとき、香りが先に迎えにくる。
それだけで、今日という日の荒さが少しだけ研がれる。

飲み終えたあとも、口の中に残るのは派手さではない。
朝なら、背筋がすっと伸びる透明感。
午後なら、甘みの余韻が静かに灯る感じ。
ちょっとした贅沢”という言葉が、誇張ではなく実感として残る。

コーヒーは旅だ、とよく言う。けれど本当は、
帰ってくるための飲み物なのかもしれない。
いまいる場所に、もう一度ちゃんと戻る。そのための一杯。

店舗概要

1 住所:

神奈川県大和市中央2-7-1-1R

2 アクセス:

大和市中央エリア。駅近の可能性が高い立地のため、公式の案内で要確認

3 営業時間:

平日 9:30 ~ 18:30(18:00L.O)
休日9:00 ~ 19:00(18:45L.O)

4 備考:

POPUP/オンラインストア/実店舗で展開。ECにレシピ掲載。今回のコーヒーバッグは10g・1杯分、ホットは180ml/3分、水出しは200〜250ml/8〜12時間(パッケージ記載)。

5公式Instagram:
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