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産地と品種を”きれいに立たせる”一杯 ―wicketのV60 とスイッチ抽出   {すみだコーヒーフェス2025}

 木箱の上に並ぶガラスの円錐、隣では湯口の細いポットが静かに孤を描く。
棚の下段には古い映画のワンシーンを切り取ったTシャツ。甘やかな湯気の奥で
ジャスミンやベルガモットがふっと香り、紙コップの縁にマスカットが残る。
wicketは、香味の輪郭を曖昧にしない。 産地と品種の声が、そのまま舌に届く。

第一章 店の芯 — 「産地×品種」を主役にする焙煎

 焙煎は自家。方針は明快で、産地個性と品種の味を出すこと。メイラード(中盤)
の火入れを要所で強め、フレーバーをくっきり立たせる。家でどんな淹れ方をして
も美味しく飲めるように、再現性も設計に入れる。
抽出は”クリーン”。雑味を減らし、飲み切れない一杯を狙う。

第二章 会場で選ぶなら — 二つの表情

  • 本日のおすすめ: Peru Tunquimayo Geisha / Washed
    = ジャスミン、ベルガモット、マスカット、ほのかなジンジャー。
            華のある香りと澄んだ甘み。
  • 飲み比べの一杯: Nicoragua La Bendicion Pacamara / Washed
         = オレンジ、ストーンフルーツ、キャンディ。丸みのある甘さで、
             余韻が長い。
     

第三章 所作メモ — フェス仕様の”スイッチ併用”

 普段は円錐型V60でのハンドドリップ。フェスでは回転を落とさず品質を保
つため、浸漬バルブ(例:HARIO Switch) を併用。

 前半~中盤でしっかり注湯 → 後半はバルブで落ちをコントロールし、目詰
まり由来の過抽出を避けてクリーンに着地させる。大量抽出でも風味の芯が
ぶれない。

第四章 家での再現TIP(現場ヒアリングをもとにした一例)

  • お湯は約92℃。低すぎず高すぎず、フローラルや柑橘の香りを揺らさな
    い温度帯。
  • 注湯の太さは”中くらい”。細すぎ・太すぎを避け、粉面に均等に散らす。
  • 前半~中盤重心。後半でダレないよう、普段でしっかり抽出して雑味を
    抑える。
  • 道具は円錐系が相性◎、フレーバーを立たせたい意図に合う。

    ※豆・器具・水質で最適値は動く。店頭のレシピや挽き目相談を起点に
    微調整すると近づけやすい。

第五章 ペアリングノート

 素朴なバタークッキーやショートブレッド。甘さの骨格が重なり、
酸・甘・香のバランスがほどける。
※画像はイメージです

第六章 買うならこの二本

  • Peru Geisha: 華の香りと澄んだ甘み。初めてのwickeにも薦めやすい
          看板の一つ。
  • Nicaragua Pacamara(Washed): ストーンフルーツ~キャンディ系の
                    滑らかさ。ミルクとも相性が良い。
     

喫茶叙景文 ~湯の糸、香りの輪郭~

  湯が糸になって落ちる。

 薄い紙を透けて、香りが立つ。

 ジンジャーの輪郭が風をつかまえ、ベルガモットが余白を染める。

 木箱の肌に日を射して、ポットの影がのびる。

 最後の一滴で、舌の上がすうっと静かになる。

 産地と品種の名が、影の奥でまだ名乗っている。

基本情報

1住所:

東京都墨田区業平3-12-3。

2アクセス:

東京メトロ / 都営 「押上駅」から業平三丁目方面から徒歩約数分。

3営業時間:

最新は公式発信で要確認

4備考:

自家焙煎。
墨田区押上のアトリエダイジロー工房直売所&喫茶無いで週末に」コーヒーを提供。

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