川越の会場で、白い提灯に踊る「常陸ノ」の文字が風に揺れていた。
境内の光の中で、ブース一帯だけ小さな“水戸の路地”が切り取られているよう
に見える。
カップではなく、今回はドリップパックを手に取った。
後の日常に持ち帰るための、ひと包みのコーヒー。
手の中のパックには、「甘味を意識している」という店のこだわりがぎゅっと
詰まっている。
第一章|公式情報とお店について
店名:HITACHINO COFFEE(常陸ノコーヒー)
業態:スペシャルティコーヒー専門店・ロースタリー兼カフェ
拠点:茨城県水戸市(現在、水戸市内に複数店舗を展開)
特徴:浅煎り寄りのスペシャルティコーヒーを中心に、フードやスイーツ、
器、空間づくりまでトータルで提案するスタイル
焙煎には信頼性の高いロースターを使い、テスト焙煎→カッピング→ハンドピック
という流れを徹底している。一杯のコーヒーになる前に、香りや風味を何度も確かめ
てからお客さんのもとへ送り出す、そんな印象の店だ。


第二章|HITACHINO COFFEE のこだわり
パンフレットとブースの様子から見えてきたこだわりを整理しておく。
・焙煎(ROASTING)
産地ごとの個性を引き出す浅〜中煎り寄りの焙煎。
「甘さ」「質感」「後味」を丁寧に整える方向性を感じる。
・カッピングとハンドピック
全ロットをカッピングして風味をチェックし、欠点豆を手作業で取り除くスタイル。
一袋の中身が均質になるように、かなりの手間をかけている。
・アイテム展開
Beans:100g単位の豆販売。店舗限定のブレンドやシングルオリジン。
Dip Style / Drip Bag:お湯に浸すタイプや、ドリップバッグタイプ。
Latte Base:牛乳で割るだけでカフェラテができる濃縮ベース。
どのアイテムも、「家でも店の世界観を再現できること」を意識しているように見える。
・コーヒー以外のこだわり
パンフレットには、
フルーティーなコーヒーに合わせて作られた焼き菓子
地元・茨城の窯元や木工職人、桐箱職人とのコラボ
といった紹介もある。
コーヒー単体ではなく、「テーブルに並ぶ風景」まで設計している
ブランドという印象だ。


第三章|川越コーヒーフェスで選んだ一包み
川越のブースで、ケイさんが手に取ったのは ディップスタイルコーヒーの
HITCHINO BLEND のパック。
パッケージには抽出レシピが添えられていて、「より一層豊かな味わいを感じて
いただける抽出レシピです」という一文が印象に残る。
スタッフさんから聞いたポイントは、
・このブレンドは甘味を意識していること
・ お湯に浸して抽出するスタイルでも、しっかり甘さと余韻が出るように
レシピを設計していること
という2点。
「酸よりも、あとからふわっと広がる甘さを楽しんでほしい」
そんな方向性が、パッケージのレシピと店員さんの言葉から伝わってきた。

第四章|水戸行き・一包の旅メモ
・提灯に宿る、水戸へのまなざし
ブースの前に掲げられていた提灯は、水戸市を大切に思う気持ちから
特別に作ってもらったもの、とのこと。
「産地」だけでなく、「店のある土地」も一緒に味わってほしいという
メッセージのように感じる。

・おみやげのかたちとしてのコーヒー
今回はその場で飲む一杯ではなく、ドリップパックを買って帰る選択
になった。
フェスの喧騒から少し時間をおいて、家でゆっくり淹れることで、
川越の一日と、水戸のロースタリーが一本の線でつながる。

・最中という、新しいペアリング
ブースには、老舗の製餡所とコラボしたコーヒー餡の最中も並んで
いた。
このイベントが初お披露目の商品らしく、
「和菓子 × スペシャルティコーヒー」という新しい接点を作ろうとして
いる店だとわかる。

喫茶叙景文 ~提灯の灯りと、家で淹れる一杯~
川越の空の下で見上げた常陸ノの提灯は、
実は家のキッチンまで続いている“灯り”だったのかもしれない。
パックを開けて粉にお湯を注ぐとき、フェス会場のざわめきと、
水戸の焙煎所の時間が同じカップの中に重なる。
HITACHINO COFFEE の一包みは、
「旅の途中で見つけた、これから味わうための風景」として、まだ少し
先の時間をあたためてくれる。
基本情報
- 1 住所:
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茨城県水戸市南町1丁目2-32 M-Workビル内
- 2 アクセス:
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JR水戸駅 北口から徒歩圏内(オフィス街エリア)
北口ペデストリアンデッキから南町方面へ進んだビルの1階テナントとして入居。
- 3 営業時間:
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公式サイトでは明記されておらず、
最新情報は Instagram や Google マップの営業時間表記で確認が必要。
- 4 備考:
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コンセプト:
「茨城から世界へ」 を掲げるコーヒーブランド。
地元・茨城のクラフトビール「常陸野ネストビール」で知られる木内酒造のグループから生まれたコーヒーレーベルで、地域発のクラフトカルチャーをコーヒーでも広げていくスタンス。コーヒーの特徴:
世界各地のスペシャルティコーヒーを中心に取り扱い。
豆の個性とフレーバーをしっかり感じさせつつ、透明感のある味わいを目指した焙煎。スタイル:
エスプレッソやドリップだけでなく、ビールとのペアリングも意識したメニューづくりをしている店舗もある。
クラフトビール発のブランドらしく、「ローカル」と「世界」をコーヒーでつなぐ姿勢が軸になっている。









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