MENU

伊勢・外宮前で味わう、バターブレンドとフレンチトーストの朝|カフェ ビアンカ【伊勢・外宮参道】 

外宮参道のにぎわいから、少しだけ脇に入る。
軒先には所狭しと貼られたメニューと、「世界で唯一のオリジナル バターブレンドコーヒー」
の看板。
伊勢の朝の空気の中で、その一文だけがぽっと光っている。

扉を開けると、カウンターの奥からハンドドリップの湯気が立ちのぼる。
カップ&ソーサーは色も柄もさまざまで、どれも少し“よそ行き”の顔をして並んでいる。
「ここでバターブレンドを飲みたい」
そう思って席に着いた瞬間から、ビアンカでの時間がゆっくり動き始める。

第一章|外宮参道の喫茶「カフェ ビアンカ」と、バターブレンドのルーツ

カフェ ビアンカは、伊勢市駅から歩いて数分、外宮参道エリアにある喫茶店。
モーニングからランチ、カフェタイムまで通しで使える、観光客と地元の人が交わる一軒だ。

店の看板メニューは、神戸・御影ダンケ発祥の「バターブレンドコーヒー」。
焙煎したばかりの熱い豆に、最高級のバターを染み込ませてブレンドしたもので、
ドリップしたあとにバターを落とすのではなく、豆そのものに香りを閉じ込めている。

外宮前のビアンカさんでは、そのレシピを受け継いだ豆を使い、
一杯ずつハンドドリップで提供している。
入口のポスターには、御影ダンケのマスターの写真と、
「一度飲むとクセになる」といった言葉が踊り、
ここが“物語の続き”を引き継いでいる場所なのだと教えてくれる。

第二章|一杯ずつのハンドドリップと、バターブレンドの余韻

カウンターに座ると、目の前で抽出が始まる。
ネルではなくドリッパーだが、注ぐ所作はじっと粉の表面を見つめるように静かだ。
細いお湯がゆっくり落ちていくあいだ、
棚の上にはターコイズブルーのマグや、金彩のカップ&ソーサーがいくつも待機している。

私の前に置かれたのは、
朱色の地に花が描かれた、華やかなカップ&ソーサー。
口を近づけると、ふわりと立ち上がるのはバターのまろやかさと、ローストの香ばしさ

ひと口飲むと、
・まずはあっさりとした飲み口で、スッと喉を通り
・そのあと、バターとコーヒーが混ざり合った香りだけが、静かに口の中に残る

「あっさりして飲みやすいのに、口に余韻が残る」
というメモどおり、キレのある後味と丸いコクの両方を連れてくる一杯になっている。

ブラックで飲んでも重たさを感じにくく、
それでいてバターブレンドならではの“コクの膜”が舌の上に薄く残る。
朝の一杯としても、旅の途中の休憩としても、ちょうど良いバランスだ。

第三章|パンの耳までとろける、看板フレンチトースト

バターブレンドと一緒に頼んだのは、フレンチトーストセット
丸いお皿いっぱいに、三角形に切られたフレンチトーストがどん、と乗っている。
表面には粉砂糖とシナモンがふわりと降り積もり、
ナイフを入れる前から甘い香りが立ちのぼる。

ひと口食べると、まず驚くのは食感だ。

・パンの耳まで柔らかく、歯を入れるとじゅわっと卵液がにじみ出てくる

・それでいて、ボロボロ崩れないギリギリの柔らかさにとどまっている

店主いわく、
「長く漬け込むことが大事なんです。パンは市販のものなんですが、
 ボロボロにならないように、様子を見ながら浸してます」

表面のこんがりとした焼き目が、
たっぷり染み込んだ卵液の甘さとシナモンの香りをきゅっと引き締めてくれる。
上からかけられた粉砂糖とシナモンが、フレンチトーストの味をさらに引き立てる
かたちで、バターブレンドのコクとも心地よく響き合う。

一口コーヒーを飲み、
一口フレンチトーストをほおばる。
そのリズムを続けていると、
カップの底とお皿の端が、ほとんど同じタイミングで見えてくる。

第四章|キッチンと客席のあいだにある、距離の近さ

ビアンカのカウンターは、キッチンとお客さんの距離が近い。
棚越しに見えるのは、銅のポットやミル、
使い込まれたIHコンロ、そしてさまざまな器たち。

店主がドリップに集中している横で、
フレンチトーストの卵液にパンが浸されていく。
焼き上がったトーストをお皿に移し、
粉砂糖をふるう手つきまでが、すべてお客さんの目の前だ。

ハンドドリップで一杯ずつ淹れるコーヒーと、
 長く漬け込んだフレンチトースト

この二つが、外宮参道の喧噪から切り離された小さな白いテーブルで、
静かにセットを組んでいる。
旅の途中で立ち寄ったというより、
“ここを目的に伊勢に来た”と言いたくなるような存在感がある。

喫茶叙景文 ~バターの香りで始まる、外宮前モーニング~

外宮前の朝は、まだ空気が冷たい。
ガラス越しに見えるメニューの文字だけが、にぎやかに並んでいる。

テーブルの上に置かれたカップは、
朱色の地に花が咲く、少し晴れの日用の器だった。
薄い金の縁が、熱いコーヒーの湯気をやわらかく囲い込んでいる。

ひと口すすれば、バターの膜が舌の上に薄く広がり、
ほんの少し遅れて、焙煎の香ばしさが追いかけてくる。
飲み終わったあとにも、
カップの中には香りだけがうっすらと残っている。

フレンチトーストにフォークを入れると、
耳まで静かに沈んでいく。
長く漬け込まれたパンが、
卵とミルクとシナモンをまるごと抱えたまま、
皿の上でゆっくり形を変える。

コーヒーの黒と、粉砂糖の白。
カップとお皿の模様が、
外宮参道で過ごす一時間を、すこしだけ特別なものに塗り替えていく。

店を出るころには、
外宮前の人の流れはさっきより少しだけ増えていた。
ポケットの中にはレシートと、
まだ唇に残っているバターの余韻と、
「またこのカップで飲みたい」という小さな願いだけが残っている。

店舗概要

1 住所:

三重県伊勢市岩渕1丁目1-3

伊勢市駅から徒歩約3分、外宮参道エリア

2 アクセス:

近鉄山田線・JR「伊勢市駅」から徒歩圏内

外宮参道を外宮側に進み、脇道に入った先

3 営業時間:

7:00〜17:00

モーニング:7:00〜11:00

ランチ:11:00〜14:00

※営業時間・提供メニューは季節や仕入れ状況で変動する場合あり

4 備考:

・看板メニュー:バターブレンドコーヒー(神戸・御影ダンケのレシピを引き継ぐブレンド)

・一杯ずつハンドドリップで提供

・モーニングのフレンチトーストセットが人気

・フード・スイーツ・ドリンクの種類が豊富で、長居しやすい喫茶スタイル

・最新の営業情報は、来店前に電話・公式情報で要確認

5 最新情報:

公式Instagram。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする