薄雲を割る朝の光。テントの下で湯が細く落ち、白い紙コップに香りが満ちる。
ロゴの旗が小さく揺れて、列の足取りがほどけていく ーー [off COFFEE.]。
第一章 ラインナップと”街場の日常”
会場に並んだのはシングル3種。ブラジル〈Bom Jardim〉、ケニア〈Karindundu〉、
エチオピア〈Bona Zuria Sedaka〉。いずれも中煎り基調で、毎日の一杯として”素直においしい”
ところに落とす設計です。
この日の[本日のおすすめ]はアップルアメリカーノ。リンゴのやさしい甘みとエスプレッソの香ばしさが交差する、フルーティなエスプレッソドリンク。
果実の明るさが前に出て、余韻はすっきり長い ーー 屋外の空気と相性抜群の一杯。


第二章 所作は”一定” ーー 抽出メモ
焙煎の話は店外非公開。ただし抽出の核はひとつ。
「しっかり測って入れること」。粉量・湯量・時間を毎回そろえる。
それだけで苦味や渋みの偏りはぐっと減る。湯は暴れさせず、落ち着いた細さで。

第三章 ドリップバッグ再現TIP
「お湯を注いだら4分ほど待って、好みの濃さになるまで軽く揺すって」。
カップは小刻みに一度だけスワイプするイメージ。手順はシンプルでも。
“測る→待つ→揺する“の三拍子を外さない。
ドリップバッグのときはお湯をたっぷり注いで4分待ち。
カップの中で軽くゆすって濃さを整える、までをワンセットに秤で”測る”こと、
そして”待つ”ことが仕上がりを左右する。

第四章 甘い相棒 ーー たい焼きペアリング
「お店ではたい焼きと合わせて飲みに来ていただいたら」。
バター香る香る皮と餡のコクに、中煎れの穏やかな苦味がよく馴染む。ビスコッティ風の焼き菓子
も並び、ラテには特に好相性。フェスでも”食べて飲む“が似合う一軒だ。
第五章 白袋の向こう側 ーー 買うならこの2本
- 1)Etiopia / Bona Zurim Sedaka(ナチュラル)
-
風味: ストロベリー、プラム、ライチ。透明感のあるクリーンさと明るい酸、なめらかな質感。
派手さよりも”素材×精製”の調和が光る上質ロット。
合計2:15前後で”軽やか甘酸”を狙って。 - 2)Brazil / Bom Jardim(パルプドナチュラル)
-
風味: カカオ、ローストナッツ、ほのかな果実味。
日常使いの基準にしやすい一本。温度88~90℃、2:30、抽出は小さめの4投で安定します。
(会場掲示ボードより要約)

喫茶叙景文
紙の匂い、湯の細さ、路地の風。
計量スプーンの金属が小さく鳴り、白い旗が呼吸を整える。
一口目は静かで、二口目に街の気配が甘くほどける。
湯気が立ちのぼり、珈琲が重心を下げる。
列が進むたびに、朝が少しだけやわらかくなる。
基本情報
- 1住所:
-
東京都墨田区文花3-2-1 踏切長屋。
- 2アクセス:
-
東武亀戸線 小村井駅 徒歩約7分
- 3営業時間:
-
・火~土 12:00~19:00
・定休日 日・月 曜日表示できるコメントはありません。 - 4備考:
-
築約90年の「踏切長屋」を改装。たい焼き×コーヒーのお店。












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