keinzu– Author –
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コラム・豆知識
コーヒーを読む場所がある。CoffeeGeekという、ひとつの儀式
コーヒーを淹れ終えたあと、すぐに飲まず、少しだけカップを置く時間がある。 湯気が落ち着き、香りが静かになるまでのあいだ、画面を開いて、文字を読む。 CoffeeGeek は、そんな一杯の「途中」に、よく似合う場所だ。 抽出の手順を確認するためでもなく... -
コラム・豆知識
余白を買いに行く — SCAJ2025で見つけた、道具と味と静かな熱
SCAJ2025の会場に足を踏み入れた瞬間、そこは「賑やかなイベント」というより、コーヒーという文化を編集中の空間のように感じられた。 派手な呼び込みより、静かな説明。強い主張より、選ばせる余白。 歩くたびに、「飲む」よりも「考える」ためのコー... -
喫茶録
雨の伊勢駅前で味わう、サイフォンコーヒーとサンドのモーニング|グランメール
しとしと降る朝の雨のなか、伊勢市駅の近くを歩いていると、白いタイルのビルの角に青い看板「グランメール」が見えてくる。 「喫茶・プチレストラン」という文字と、8:00〜18:00、営業中の緑の札。 旅行の一日を、ここから始めようと決めて、ガラス戸を開... -
喫茶録
「雨の外宮参道であたたまる一杯|ダンデライオン・チョコレート伊勢外宮」
外宮参道に、白い蔵を改装した静かなチョコレートカフェがある。雨の粒が石畳をたたく音を背中で聞きながら、その門をくぐると、ふわりとカカオの匂いが迎えてくれた。 この日は、伊勢店限定の伊勢ホットチョコレートと、 カカオニブがたっぷりと散ったブ... -
喫茶録
伊勢・外宮前で味わう、バターブレンドとフレンチトーストの朝|カフェ ビアンカ【伊勢・外宮参道】
外宮参道のにぎわいから、少しだけ脇に入る。軒先には所狭しと貼られたメニューと、「世界で唯一のオリジナル バターブレンドコーヒー」の看板。伊勢の朝の空気の中で、その一文だけがぽっと光っている。 扉を開けると、カウンターの奥からハンドドリップ... -
喫茶録
五十鈴川のきらめきとネルドリップ。窓辺で味わうコーヒーと「くるり」の時間 御菓子 五十鈴川カフェ(伊勢・おかげ横丁)
伊勢神宮・内宮から続く石畳を抜けると、視界の端に五十鈴川のきらめきが入ってくる。その川沿いに、木造の建物がせり出すように立っていて、白い看板に 「五十鈴川カフェ」 の文字が揺れている。 階段をのぼり、引き戸を開けると、正面には川を切り取るよ... -
日記・巡礼メモ
冬の中庭をコーヒーで満たす日。Tokyo Coffee Festival 2025冬レポート
国連大学前の中庭に着いたのは、開場まもない時間だった。白いテントがいくつも並び、真ん中には丸いスタンディングテーブルと黒いスツールがぽつぽつ置かれている。まだ誰も腰を下ろしていない椅子。湯気の代わりに、冷たい風だけがテーブルの脚をなでて... -
コラム・豆知識
熱海のレモネードが都会をあたためる 古民家カフェ haru(Tokyo Coffee Festival 2025冬)
ビルの谷間を抜けてくる風が、足元からじわじわ冷えてくる午後だった。会場の通路には人の列がのびていて、ガラス窓に映る影が行き交っている。 手すりのそばで紙カップを一つ置く。黒いリッドの向こうから、湯気がふわりと立ちのぼる。カップのなかだ... -
コラム・豆知識
「からだに優しい、深煎りと浅煎りのあいだで──スコーンショップkomichi【Tokyo Coffee Festival 2025冬】」
会場の一角、海の色を思わせる青いクロスに「Komichi」の黒いロゴが大きく広がっていた。その上には、焼き色の異なるスコーンがかごごと山のように並ぶ。 人の流れが途切れない東京コーヒーフェスティバルの通路で、ここだけ少しだけペースが緩むように感... -
コラム・豆知識
小麦アレルギーの母へ捧ぐ米粉のおやつ|La fille de FAL(ラフィーユ ドゥ ファル)【Tokyo Coffee Festival 2025冬】
東京コーヒーフェスティバルの一角に、やわらかな生成りのリボンが揺れていた。並んでいるのは、米粉で焼いた小さなお菓子たち。でもその背景には、「小麦を捨てきれなかった人」の物語が静かに流れている。 ブースのプレートに記された名前は La fille de...