坂戸駅の改札を出た瞬間、ふと目に留まった一枚の名刺。
そこに記されていたのはーー「幻の味 スリランカコーヒー」。
その言葉に惹かれ、私は思わず足を止めました。
少しお話を伺うと、スリランカ産のコーヒーは、
世界でもわずかな地域でしか生産されない希少な豆で、
“紅茶の国”というイメージの裏に隠れた、知る人ぞ知る逸品なのだそうです。
その日、いただいたアイスコーヒーは
スッと喉に染み渡るほどよい苦味とやさしい甘みの余韻を残しました。
仕事終わりの疲労を和らげるほど爽やかで、まさに”幻の味”という言葉がぴったり。
埼玉県坂戸市でこのスリランカコーヒーを扱うのが、
「株式会社 ダイア企画」が」手がけるスリランカ厳選市場(LKA Select)。
地域と世界をつなぎ、希少な味を日本」に届けるーー
そんな想いが込められたブランドです。
スリランカ厳選市場とは
ー 幻の豆を、日本の食卓へ
スリランカと聞くと多くの人がまず思い浮かべるのは「紅茶」。
しかしその豊かな山岳地帯では、実は100年以上前からコーヒー栽培の歴史も息づいてます。
紅茶に押され一時は衰退しましたが、近年では高品質なアラビカ種を復活させようという動きが広がり、
そのなかで生まれたのが「スリランカコーヒー」。
株式会社ダイア企画が展開するスリランカ厳選市場(LKA Select)は、
この貴重な豆を現地農園から直接仕入れ、日本に紹介している数少ないブランドです。
お話を伺ったスタッフの方によると、スリランカのコーヒー農家はまだ小規模ながらも、
標高の高い山岳地帯で丁寧に摘みされた豆を使用しており、
その香りや味わいは「中南米産とはまた違う、やわらかな個性」が特徴とのこと。
特に印象的だったのは、
「コーヒーをただ”輸入する”のではなく、現地の人々の暮らしを支え、
文化を一緒に届けることが使命なんです」という言葉。
その想いに、取材中も強く胸を打たれました。
スリランカコーヒーの味わいレビュー
坂戸駅の改札を出た先で偶然出会った「スリランカ厳選市場」。
会場では、スペシャリティーコーヒーとして紹介されていた、
スリランカ産のアイスコーヒーを飲みました。
一口目の印象は「スパッ」とした爽快感ではなく、
じわりと口の中でほどけていくような穏やかさ。
苦味は控えめで、爽やかなフルーティーさがやさしく広がり、
飲み進めるうちにその香りがゆっくりと消えていく。
ただ不思議なことにーー
その余韻が消えた瞬間、「もう一口飲みたい」と思わせる。
それほどまでに、柔らかでクセのない魅力がありました。
冷却によって雑味が抑えられ、
コーヒー豆本来の果実味と透明感のある後味が際立つ。
このバランスの良さが、まさに”幻の味”と呼ばれる所以なのかもしれません。
スリランカコーヒーがもたらす新しい風
ー “幻の味”が日常になる日を願って
スリランカといえば紅茶の名産地として知られていますが、
実は近年、コーヒー生産地としても静かに注目を集めています。
肥沃な土壌と熱帯性の気候が、コーヒー栽培にも理想的で、
スリランカ産の豆はやわらかな酸味と香りの良さが特徴です
それでも、まだ日本で目にする機会は多くありません。
だからこそ、坂戸駅前で偶然出会ったこの「スリランカ厳選市場」は、
小さなきっかけから広がる可能性を感じさせてくれました。
実際に試飲したアイスコーヒーからは、
スリランカ産コーヒーがもつやさしさと奥行きのある味わいが伝わってきます。
スタッフの方も「この希少な味をもっと多くの人に知ってほしい」と話しており、
その言葉には生産者や輸入者としての誇りがにじんでいました。
“幻の味”と呼ばれる理由は、
単に珍しいからではなく、飲む人の心に残る余韻があるかもしれません。
日々の忙しさの中で、ふと立ち止まって一杯味わうーー
そんな時間を届けてくれる一杯だと感じました。
コメント