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「からだに優しい、深煎りと浅煎りのあいだで──スコーンショップkomichi【Tokyo Coffee Festival 2025冬】」

会場の一角、海の色を思わせる青いクロスに「Komichi」の黒いロゴが大きく広がっていた。
その上には、焼き色の異なるスコーンがかごごと山のように並ぶ。

人の流れが途切れない東京コーヒーフェスティバルの通路で、
ここだけ少しだけペースが緩むように感じる。

「温めて食べてくださいね」
そう声をかけられながら受け取った袋の中には、
深煎りのコーヒーを待っているスコーンが静かに並んでいた。

第一章|「からだに良いもの」を、0.1gまで詰めて

 スコーンショップ komichi は、静岡県浜松市を拠点にした店舗を持たないスコーン専門店
イベント出店やカフェへの委託販売で、県西部を中心にすこしずつファンを増やしている。

店主さんの一番のこだわりは、インタビューの最初の一言に集約されていた。

なるべく体に良いものを使うようにしていて」

使うのは、北海道産の小麦粉、きび糖、バターやクリーム
マーガリンやコンパウンドクリームは使わず、できるだけ無添加で焼き上げるのが基本の姿勢だという。

さらに、オンラインの紹介文には
0.1gまでこだわり抜いた自慢のスコーンです
とある。

やわらかな見た目のスコーンの裏側で、
レシピは理科実験のように細かく調整されている。

目次

第二章|プレーンと「さくほろ」、止まらないひと口

この日選んだのは、プレーンと「さくほろ」の2種類。

プレーンは、まず香りがいい。
袋を開けた瞬間に、バターと小麦の素直な甘さがふわっと立ち上がる。
口に入れると、生地は想像よりもしっとりとしていて、
噛むほどに小麦とバターの香りが重なっていく。

そして「さくほろ」。
店主さんが「バターたっぷり使ってます」と笑っていた通り、
ひと口ごとに生地がさくりと崩れて、ほろりとほどけていく

「崩れていくのに、食べる手が止まらない」
という感覚そのままに、
コーヒーをひと口、スコーンをひと口、そのくり返しになる。

気づけば皿の上には、
細かなかけらと満足感だけが残っていた。

第三章|フィリングたっぷり、満足感まで焼き込む

komichi のスコーンは、フィリングをたっぷり入れるのも特徴だという。

「フィリングはいっぱい入れてるということで、
結構満足していただけるとは思うんですけどね」

ショーケースには、クランベリーとくるみ、チョコチップ、コーヒーマカダミア……
具材の名前がそのまま商品名になったスコーンが並んでいた。

「身体に優しい」と「食べ応えがある」の両方を叶えたい
そんなバランス感覚が、並んだスコーンから伝わってくる。

第四章|深煎りには甘いスコーンを、浅煎りにはクランベリーを

コーヒーフェスらしく、スコーンとコーヒーのペアリングも聞いてみた。

「深煎りだったら、ここら辺の甘い系が合いますね」
「浅煎りでしたら、『さくほろ』とかクランベリーとか、よろしいかと思うんですけど」

しっかり焙煎された深煎りには、甘さのはっきりしたスコーンを。
酸味のある浅煎りには、クランベリーのようなフルーツを合わせる。

甘味と酸味のバランスで、コーヒー側の表情も変わっていく

さらに、最後にもう一言。

ぜひ温めてください。カフェマカダミアの風味も生きてくるので

会場からの帰り道、
袋の中のスコーンを思い浮かべながら
自宅のオーブントースターの余熱を想像する。

深煎りのコーヒーを淹れて、
温めたスコーンの香りを部屋いっぱいに広げる。
フェスの記憶が、ゆっくりと日常のテーブルに着地していく時間になりそうだ。

喫茶叙景文 ~青いクロスの前で~

深煎りのマグの上で、湯気がのぼる。
その奥で、温め直したスコーンの香りが、
少し遅れて追いかけてくる。

ひと口かじるたび、
表面のさくりとした層がほどけ、
内側のやわらかい生地が、
バターの温度をたたえたまま舌に触れる。

コーヒーを流し込むと、
焦げた糖の香りと、豆の苦みが重なって、
口の中に小さな祝祭が立ち上がる。

深煎りと甘さが手を取り合い、
浅煎りとクランベリーの酸味が、
別の日の朝を連れてくる。

フェスの喧騒から離れた食卓で、
紙袋のシワを指でなぞりながら、
あの青いクロスを思い出す。

からだに優しいものを選ぶということが、
こんなふうに静かなよろこびになる。
スコーンショップkomichiのスコーンは、
そんな小さな「選択のご褒美」を、
ひとつひとつの生地に焼き込んでいるように見えた。

店舗概要

1 住所:

静岡県浜松市(工房・非公開)

2 アクセス:

・静岡県西部エリアのマルシェやイベントを中心に出店。

・東京など県外イベントにも不定期で参加。

3 営業時間:

固定店舗なし。イベント出店日・時間は

公式Instagramの投稿・ストーリーズで告知。

4 備考:

北海道産小麦粉・きび糖使用

コンパウンドクリーム・マーガリン不使用

アルミフリーベーキングパウダー使用

フィリングたっぷりのスコーン専門店

公式Instagram:@komichi_scone

オンラインショップ:BASE(Instagramプロフィールリンクより)

5 最新情報:

公式Instagram。

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