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訪れたカフェ喫茶店の記録
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喫茶録
厚木から、世界へ——甘みの座標を手渡す珈琲|厚木珈琲
冬の空気は、香りを遠くまで運ぶ。湯気の立つテントの中、抽出の音だけが薄く残り、コーヒーは「飲み物」より先に「空間」になる。厚木珈琲のブースに立つと、まず“説明”が過剰ではない。代わりに置かれているのが 地図。好みを言葉で詰めず、座標に置き換... -
喫茶録
砂糖のない甘さへ、湯温を落とす|ザ・コーヒーショップ(THE COFFEESHOP)
イベント会場の空気は、いつも少し急いでいる。人の流れ、紙カップの手触り、風の冷たさ。情報が多い場所ほど、味の記憶は薄くなりやすい。 けれど、このブースは黒が多い。布も、袋も、抽出の器具も。黒が光を吸って、余計なものを消していく。残るのは、... -
喫茶録
酸の輪郭、甘さの影|SPECIALTY COFFEE BEANS No.13(横須賀・衣笠)
白いテントの中は、光が均一で、影が少ない。均一だからこそ、道具の形がよく見える。湯の落ち方がよく見える。手の迷いがよく見える。 黒いドリッパーが三つ並び、紙カップが積まれ、カードが整列している。視界のノイズが少ない。布には SPECIALTY COFFE... -
喫茶録
甘さを焙煎で彫り出す|ALL SEASONS COFFEE(神奈川)
人の流れが速い場所ほど、コーヒーは「飲み物」に戻されがちだ。買って、受け取って、歩きながら飲んで、忘れていく。 でもALL SEASONS COFFEEの前だけ、足が一拍ぶん遅くなる。黒いバッグ、色の違うラベル、木箱に並ぶドリップバッグ。お菓子の籠がちゃん... -
喫茶録
cafe LANI──住宅街に根を張る小さなハワイ
住宅街の朝は、音が少ない。自転車のブレーキがひとつ鳴って、角を曲がると、白い壁の内側に、やわらかな色が灯っている。 ここは 大泉学園 の、生活の速度に合わせて呼吸している店。派手な演出ではなく、日々の「いつもの」を、少しだけ気持ちよくしてく... -
喫茶録
ベリーのジャム、ダージリンの静けさ|nano-coffeeroasterのドリップパック案内
nano-coffeeroasterは、その瞬間を狙い撃つようにエチオピアだけを焙る。産地を広げる代わりに、同じ国の中のテロワール(育った土地の個性)と、精製(つくり方)の差分を掘り下げていくスタイルだ。一杯のなかに「花」「果実」「発酵」「紅茶」が同居す... -
喫茶録
天秤の焙煎がほどく休息|LIBRA COFFEE SHOP のブレンド便
イベント会場の空気は、たいてい少し乾いている。人の声、遠くで鳴るアナウンス。そういう“ざわめき”がひとつの天気みたいに流れている。 そんな中で、LIBRA COFFEE SHOP の前だけ、香りがゆっくり歩いているように感じた。掲げられていた言葉は、まっすぐ... -
喫茶録
太陽の国から、概念を揺らす一杯——HMJで出会ったlala una coffee
会場のざわめきの中で、ふいに足が止まった。香り、ではなく——言葉が先に立ったからだ。 「『美味しい』の先にある『面白さ』を。」この一文は、コーヒーを“好き”で終わらせない。飲み手の側に、小さな責任と好奇心を同時に置く。かつて世界を席巻し、歴史... -
喫茶録
果実の影を飲む:BIKAS COFFEEの豆と、チェリーシロップの小さな旅
甘い、苦い、香ばしい。コーヒーの感想はいつもそこに着地する。けれど BIKAS COFFEE は、そこから一歩だけ先に連れていく。 ネパールの山奥、アグロフォレストリーで育つ希少で上質な豆。その流通を健全化し、雇用支援も含めた循環を目指して生まれたコー... -
喫茶録
静かな二階で、生活の速度を落とす―― 朝霞・LAKIA SHOP/ラキアカフェ
朝霞駅南口のざわめきを抜け、改札を出てから二、三分歩くだけで、街の音は一段階トーンを落とす。飲食店の呼び込みも、派手な看板も、ここにはない。 ガラス張りの建物を前にしても、視線を上げなければ、そこにカフェがあることには気づかない。二階とい...