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JB-CLOVER|坂戸駅近くで出会う、できることを形にするやさしいカフェ

坂戸駅の近くを歩いていると、青い看板に白い文字が見えた。

JB-CLOVER。
その下には、「笑顔あふれる癒しcafé」の言葉。

入口には花が置かれ、店内は明るく広い。
黄色のロールスクリーンから光が入り、窓辺には植物が並ぶ。
奥にはピアノもあり、カフェというより、地域に開かれた居場所のような空気が流れていた。

今回訪れたのは、坂戸駅近くにあるJB-CLOVER。

ここは、カフェでありながら、就労継続支援B型事業所でもある。
食事や飲み物を提供するだけの場所ではない。
利用者さんが調理、接客、ドリンク作り、清掃などに関わりながら、できることを少しずつ形にしていく場所だ。

できないからやらないのではない。
どうすればできるかを考える。
できることを、できる形で積み重ねていく。

その姿勢が、店の空気にも、料理にも、接客にも表れていた。

第一章 JB-CLOVERという、地域に開かれた福祉カフェ

JB -CLOVERは、埼玉県坂戸市にあるカフェ型の就労継続支援B型事業所だ。

母体は川越の事業所で、坂戸では令和3年から開業している。
就労継続支援B型事業所とは、一般就労がすぐには難しい人が、
自分の体調やペースに合わせながら働く経験を積む場所である。

ただし、JB-CLOVERを訪れて感じたのは、そこが「支援される場所」だけではないということだった。
利用者さんが、カフェの一員として関わっている。料理を作る。飲み物を準備する。
席を整える。お客さんに接する。ありがとうを伝える。

その一つひとつが、店を動かす力になっている。

ここで大切なのは、利用者さんが「手伝っている」のではなく、お店を一緒に作っているということだと思う。

日替わりメニューも、利用者さんが出せるものを考えながら決めることがあるという。
ビビンバ、タコライス、日替わりランチ、パスタ、トマトチキンカレー。
その時に作れるもの、提供できるものを考え、カフェのメニューとして形にしていく。

これは、ただの作業ではない。自分たちで考え、選び、店に出すという経験だ。

JB-CLOVERは、食事をする場所であると同時に、誰かの「できる」が増えていく場所でもあった。

第二章 明るい店内と、入りやすい空気

店内は広く、光がよく入る。

黄色のロールスクリーンがやわらかく光を通し、木目の床とテーブルに温かさを与えていた。
窓辺には植物。奥にはピアノ。テーブル席はゆったりとしていて、初めて入っても構えすぎない。

福祉事業所が運営するカフェというと、人によっては少し身構えるかもしれない。
けれど、JB-CLOVERの空間には、そうした緊張をほどく明るさがあった。

入口から店内まで、地域の人がふらっと入りやすい雰囲気がある。
ランチを食べに来る人。飲み物だけで休憩する人。
甘いものを食べに来る人。それぞれの使い方ができる。

この「入りやすさ」は、福祉カフェにとってとても大切だと思う。
特別な場所として閉じるのではなく、地域のカフェとして開いている。
その中で、利用者さんの働く姿が自然に見える。
食べに来ること、飲みに来ることが、地域との接点になる。

JB-CLOVERは、支援と日常が分かれていない店だった。

第三章 利用者さんが主体的に関わるメニューづくり

JB-CLOVERのメニューには、日替わりランチ、日替わりパスタ、トマトチキンカレー、生姜焼きなどが並ぶ。

日替わりランチには、小鉢、デザート、スープが付く。日替わりパスタにも、サラダ、デザート、スープが付く。価格も手に取りやすく、地域のランチとして利用しやすい構成になっている。

ここで印象的だったのは、メニューがただ固定されているわけではないことだ。

利用者さんが出せるものを考えながら、日替わりメニューを決めることがある。
ビビンバやタコライスなど、その時にできる料理を、カフェの一品として出していく。

これは、利用者さんの主体性が見える部分だ。

決められた作業をただこなすだけではなく、
「何なら出せるか」「どうしたら提供できるか」「お客さんに喜んでもらえるか」を考える。

その経験は、働く力につながっていく。
できることを増やすというのは、大きなことを急にできるようになるという意味ではない。
小さな役割を持つこと。その役割を続けること。
そして、自分の仕事がお客さんに届くこと。

JB-CLOVERのランチやドリンクには、その積み重ねがある。

第四章 食べたもの|フレンチトースト

今回いただいたのは、フレンチトーストとコーヒー。

黒い皿の上に、焼き目のついたフレンチトースト。その横には、バニラアイス。上にはベリーが添えられ、見た目にも喫茶らしい一皿だった。

フレンチトーストは、ただ「ふわふわ」にすればよいわけではない。大切なのは崩れない具合だった。卵液をどこまで染み込ませるか。焼いた時に、どこまで形を保てるか。口に入れた時に、どのくらいじゅくっとほどけるか。そこに、作る側の加減がある。

実際に食べると、外側には焼き目があり、内側はしっとりしている。ふわふわというより、卵液を含んだ生地が口の中でじゅくっとほどけるような食感だった。けれど、皿の上で崩れすぎているわけではない。

この境目が良い。

甘みはやさしく、そこにバニラアイスの冷たい甘さが重なる。
フレンチトースト本体の卵と砂糖の甘み。バニラアイスの丸く冷たい甘み。同じ甘さでも、質が違う。

温かいものと冷たいもの。しっとりしたものと溶けるもの。その対比が、一皿の中にある。

このフレンチトーストは、ただのデザートではなく、丁寧に形を保たせた喫茶の一品だった。

第五章 飲んだ一杯|軽やかに寄り添うコーヒー

コーヒーは、一杯一杯丁寧に淹れられていた。

白いカップに注がれたコーヒーは、強く主張するタイプではない。飲み始めは、ボディが浅めで軽やか。
苦味で押すのではなく、すっと入ってくる。

後味には、ほのかにチョコのような余韻がある。ただし、その余韻は長く残りすぎない。
飲み終わりは軽く、次の一口に自然につながる。
このコーヒーは、フレンチトーストとの相性がとても良かった。
フレンチトーストの甘み。バニラアイスの甘み。そこに、コーヒーのほのかなチョコの余韻が重なる。

甘さを邪魔しない。けれど、甘さに流されすぎない。ちょうどよい場所に入ってくる。
まるでパズルのピースのように填まる組み合わせだった。

フレンチトーストだけだと、甘さが少し残る。そこにコーヒーを飲むと、後味が整う。
そしてまた、次の一口が食べたくなる。

JB-CLOVERのコーヒーは、主役を奪う一杯ではない。
けれど、甘い皿の横にあることで、全体をやさしくまとめる一杯だった。

所作メモ|料理、接客、ありがとう

JB-CLOVERの所作は、調理やドリンク作りだけではない。

もちろん、コーヒーを一杯ずつ丁寧に淹れること。
フレンチトーストを崩れないように漬け込み、焼き上げること。
それも大切な所作だ。

けれど、この店で一番印象に残ったのは、接客の中にある「ありがとう」だった。

カフェで働くということは、料理を作るだけではない。
お客さんを迎える。
注文を聞く。
品物を運ぶ。
言葉を交わす。
片付ける。
また次の人を迎える。

その一つひとつに、役割がある。

JB-CLOVERでは、できないからやらないのではなく、できることをできる形で担っていく。
その中で、感謝を忘れない。

「ありがとう」と言うこと。
「ありがとう」と言われること。
その往復は、働く経験の中で大きな意味を持つ。

料理や飲み物を出す場所でありながら、そこには人が成長していく時間がある。
一杯のコーヒーの向こうに、利用者さんの挑戦がある。
一皿のフレンチトーストの向こうに、誰かの役割がある。

JB-CLOVERの所作は、カフェの作業だけではなく、
人が自分の力を少しずつ形にする所作でもあった。

ペアリング|フレンチトーストとコーヒー

今回の組み合わせは、フレンチトーストとコーヒー。

このペアリングは、とても自然だった。

フレンチトーストは、卵液を含んだしっとり感と、焼き目の香ばしさがある。
さらにバニラアイスが添えられているため、甘みと冷たさが加わる。

そこに、軽やかなコーヒーが合う。

強すぎる苦味ではなく、浅めのボディ。
後味に残る、ほのかなチョコ感。
その余韻が、バニラアイスとよくつながる。

甘いものに深煎りを合わせるのも良いが、今回のように後味が軽いコーヒーだと、
フレンチトーストの甘さを重たくしすぎない。
むしろ、甘さを整えながら、最後に少しだけ香ばしい余韻を残してくれる。

温かいフレンチトースト。
冷たいバニラアイス。
軽やかなコーヒー。

それぞれの要素が、きれいに役割を持っていた。

他のメニューなら、日替わりランチにはコーヒーや紅茶。
トマトチキンカレーにはアイスコーヒーやクリームソーダ。
甘い休憩なら、タルゴナコーヒーや果肉ソース入りのみるく系ドリンクも良さそうだ。
JB-CLOVERのメニューは、食事にも休憩にも使える。
その幅が、地域のカフェとしての入りやすさにつながっている。

注文するなら|食事なら日替わり、喫茶ならフレンチトースト

初めてJB-CLOVERを訪れるなら、目的によって選び方が変わる。

食事として訪れるなら、まずは日替わりランチが良い。
小鉢、デザート、スープ付きで、価格も利用しやすい。
日によって内容が変わるため、その時に出せるもの、作れるものが反映される楽しさもある。

パスタが好きなら、日替わりパスタも良い。
こちらもサラダ、デザート、スープ付きで、ランチとして満足感がある。

喫茶目的なら、今回のフレンチトーストとコーヒーの組み合わせがとても良い。
フレンチトーストの甘みと、コーヒーの軽い後味がよく合う。
甘い時間を過ごしたい時に向いている。

ドリンクだけなら、コーヒーや紅茶は利用しやすい価格。
ランチ注文者はセットドリンク割引もあり、食事と飲み物を合わせやすい。

ただ食べるだけではなく、ここでは注文すること自体が、利用者さんの働く機会にもつながる。
カフェを利用することが、地域の中で誰かの経験を支えることになる。

そう考えると、JB-CLOVERで過ごす時間は、ただの外食ではない。
おいしいものを食べながら、地域の中の働く場を応援する時間でもある。

第九章 多くの人に知ってもらいたい場所

福祉カフェは、知っている人だけが来る場所になってしまうこともある。
けれど、JB-CLOVERはもっと開かれていい店だと感じた。

ランチを食べたい人。コーヒーを飲みたい人。甘いものを楽しみたい人。
ゆっくりできる場所を探している人。地域の福祉に関心がある人。
何も知らずに、ただカフェとして入る人。

そのどの入口でも良い。

まずはカフェとして利用する。食べる。飲む。過ごす。
その後で、ここが就労継続支援B型事業所であることを知る。その順番でもいいと思う。

支援だから利用するのではなく、良いカフェだからまた行く。
その積み重ねが、利用者さんの仕事の場を支える。
地域に開かれた福祉カフェの理想は、そこにあるのかもしれない。

JB-CLOVERは、やさしさだけで語るにはもったいない。
利用者さんが主体的に関わり、料理や接客を通して、地域とつながっている場所だった。

喫茶叙景文 できることが重なるカフェ

黄色のロールスクリーンから、やわらかい光が入っていた。

テーブルの上には、白いカップのコーヒー。
黒い皿には、フレンチトーストとバニラアイス。

フォークを入れると、トーストは静かに沈む。崩れそうで、崩れない。
卵液を含んだ生地が、口の中でじゅくっとほどける。

そこに、冷たいバニラアイスの甘みが重なる。温かさと冷たさ。
やわらかさと甘さ。その間に、コーヒーを一口飲む。

軽やかな入り口。後味に、ほんの少しチョコのような余韻。
甘さが整い、また次の一口が欲しくなる。

この一皿と一杯の向こうに、働く人たちの姿がある。

料理を作る人。飲み物を準備する人。席を整える人。
言葉を交わす人。ありがとうを伝える人。

できないからやらないのではなく、できることをできる形で重ねていく。
その積み重ねが、このカフェの空気を作っていた。

JB-CLOVERは、ただ食事をする場所ではなかった。
誰かの「できた」が、少しずつ店の形になっている場所だった。コーヒーを飲む。
フレンチトーストをもう一口食べる。
やさしい甘さの奥に、働くことの静かな手触りが残った。

店舗概要

1 住所:

埼玉県坂戸市南町5-16 グレイスワン101号室

2 アクセス:

東武東上線・越生線「坂戸駅」南口から徒歩約5分

3 営業時間:

― 11:30 〜 16:00(※ランチタイムは14:30まで)

4 備考:

JB-CLOVERでは、日替わりランチプレートやスパイスカレーなど、手作りの食事メニューを楽しめる。
ランチにはサラダ、小鉢、味噌汁、デザートなどが付くものもあり、満足感のある内容になっている。

店内では、利用者さんと職員の方が協力しながら、調理、配膳、接客を行っている。
丁寧な声かけや感謝の言葉を大切にし、誰もが安心して過ごせる落ち着いた
空間づくりが心がけられている。

また、店内飲食だけでなく、日替わりのおかずを詰めたテイクアウト用のお弁当販売も行っている。
地域の人が気軽に利用できるカフェであり、利用者さんの働く経験にもつながる場所である。

5公式サイト:
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